目次
[metro]とは
[metro]は設定したタイミングでbangを出力するオブジェクトです。テンポの基準にしたり、シーケンスを動かしたりする時に使用します。
使い方
基本的な使い方
[metro]のアーギュメントにタイミングを指定します。これはミリ秒で、1秒にしたい場合は「1000」、0.1秒にしたい場合は「100」と入力します。
[toggle]オブジェクトを第1インレットに接続しオンにすることで、第1アウトレットからbangが出力されます。
第2インレットに数値を送ることで、タイミングを変更できます。
toggleでなくても
[toggle]オブジェクトはオンのときに1を、オフのときに0の数値を送っているだけなので、直接0,1のメッセージを送っても機能します。
処理を軽くする
タイミングが小さくなるほどコンピュータの処理に負担がかかります。早いタイミングは欲しいけれど、厳密でなくてもいい場合は[qmetro]を使用します。
使用方法は[metro]と同じです。
Global Transportからテンポの音価を取り出す
GlobalTransportの設定
Menu > Extras > GlobalTranportを開きます。
Activateの左側のボタンをクリックしてオンにします。Tempoと書かれたナンバーボックスがテンポの指定になります。Tapをクリックすると、クリックのタイミングでテンポを自動検出してくれます。
今回のチュートリアルでは、テンポの変更しか使用しません。他の数値を変更しても今回の作業では変化ありません。
またMaxウィンドウの右下にある再生ボタンでも、GlobalTransportをオン・オフできます。
アーギュメントを設定
先程タイミングの時間を数値で設定していましたが、GlobalTransportを使用することでテンポと音符の長さで設定することができます。
上記図では120BPMの設定で、4部音符のタイミングでbangを出力します。他の音価の設定は以下の通りです:
基本 | 付点 | 3連符 | |
全音符 | 1n | 1nd | 1nt |
2分音符 | 2n | 2nd | 2nt |
4分音符 | 4n | 4nd | 4nt |
8分音符 | 8n | 8nd | 8nt |
16分音符 | 16n | 16nd | 16nt |
32 分音符 | 32n | 32nd | 32nt |
64分音符 | 64n | 64nd | 64nt |
128分音符 | 128n | 128nd | 128nt |
第2インレットにメッセージを送り設定することも可能です。
計算からタイミングを出す
テンポやBPMは、1分を何分割するかという数値です。それによって1拍の時間を決定します。
計算で求めるには、1分をテンポで割ることで1拍の長さが分かります。1分(60秒)をミリ秒にすると60,000ミリ秒です。60,000ミリ秒を120 BPMで割ります。
[!/]オブジェクトを使用すると、アーギュメントに指定した数値を入ってきた数値で割りその結果を出力します([/]オブジェクトは入ってきた数値をアーギュメントの数値で割ります)。
また浮動小数点で出力されるよう[!/ 60000.]のように小数点をつけ、floatナンバーボックスを接続するようにしましょう。
先程の計算は4分音符の場合です。全音符にしたい場合はこのように[* 4.]で4倍します。
逆に4分音符を16分音符にする場合は[/ 4.]で割ります。